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2026.04.13

ダンデム型太陽光パネルとは?次世代の高効率太陽電池をわかりやすく解説

ダンデム型太陽光パネルとは?次世代の高効率太陽電池をわかりやすく解説

目次

  1. ダンデム型太陽光パネルとは
  2. 従来の太陽光パネルとの違い
  3. ダンデム型が注目される理由
  4. ダンデム型太陽光パネルのメリット
  5. 現時点での課題
  6. 実用化はいつごろなのか
  7. これからの太陽光発電市場への影響
  8. まとめ

1. ダンデム型太陽光パネルとは

ダンデム型太陽光パネルとは、異なる性質の発電材料を重ね合わせて、より多くの太陽光を電気に変える次世代型の太陽電池です。

一般的な太陽光パネルはシリコンを使った単層構造が主流ですが、ダンデム型はその上に別の材料を重ねることで、これまで取りこぼしていた光の波長も有効活用できます。
特に注目されているのが、シリコンとペロブスカイトを組み合わせた「ペロブスカイト・シリコンタンデム型」です。

この構造によって、従来のシリコン単独パネルよりも高い変換効率が期待されています。ペロブスカイト/シリコンのタンデム型が高効率化の有望な方向性である一方、耐久性や量産面の課題が商用化の鍵だと整理しています。

2. 従来の太陽光パネルとの違い

従来型のシリコン太陽光パネルは、すでに高性能化が進んでいますが、構造上の限界から変換効率の伸びは緩やかになっています。

一方、ダンデム型は複数の発電層で光を受け止めるため、同じ面積でもより多く発電できる可能性があります。
たとえばオックスフォード大学の関連企業Oxford PVは、同社のタンデムモジュールが標準的なシリコンパネルに比べて最大20%多く発電できると案内しています。

つまりダンデム型は、
「屋根の面積は変わらないのに、発電量をさらに伸ばせる技術」
として期待されているのです。

3. ダンデム型が注目される理由

ダンデム型太陽光パネルが注目される理由は、主に次の3つです。

発電効率をさらに高められる

シリコン太陽電池だけでは届きにくい領域まで効率向上が狙えます。太陽光パネルメーカーのLONGiは2025年4月、結晶シリコン・ペロブスカイトの2端子タンデムセルで34.85%の認証効率を発表しており、研究開発の進展はかなり速いです。

設置面積あたりの価値が上がる

住宅でも工場でも、設置スペースには限りがあります。
限られた面積で多く発電できれば、屋根活用の価値は大きく高まります。

脱炭素ニーズに合っている

再生可能エネルギーの導入拡大が進む中で、同じ面積でより多く発電できる技術は、今後ますます重要になります。IEA PVPS(国際エネルギー機関・太陽光発電システム研究協力プログラム)も、世界の太陽光導入量が拡大を続けていることを示しており、高効率化技術への期待は自然な流れです。

4. ダンデム型太陽光パネルのメリット

高効率で発電量を増やしやすい

最大のメリットは、少ない面積で多くの電気をつくれることです。
屋根面積に制約のある住宅や店舗、工場との相性は非常に良いと考えられます。

将来的なコスト低減余地がある

初期段階では高価になりやすいものの、量産化が進めば1Wあたりコストの低減も期待できます。
特に高効率化によって架台、配線、施工面積など周辺コストの圧縮につながる可能性があります。

用途の幅が広がる可能性

高効率化が進めば、これまで採算が合いにくかった場所でも導入しやすくなる可能性があります。
住宅、産業用、自家消費型設備など、幅広い分野で注目されています。

5. 現時点での課題

ただし、ダンデム型はまだ「期待が大きい一方で、完全に普及段階に入った」とまでは言えません。

耐久性の確立

特にペロブスカイト材料は、湿気・熱・紫外線などへの長期耐久性が重要課題です。効率だけでなく安定性・長寿命化・大面積製造が商用化の主要課題だとしています。

量産体制の確立

研究室レベルで高性能でも、工場で安定して大量生産できなければ普及は進みません。
量産歩留まりや品質の均一化は今後の大きなポイントです。

価格面のハードル

新技術は初期段階でどうしても価格が高くなりがちです。
そのため、当面は「高効率を必要とする案件」から導入が進むと考えられます。

6. 実用化はいつごろなのか

ここが一番気になるポイントですが、現状を見ると、限定的な商用導入はすでに始まっており、本格的に実用的な選択肢として広がるのは2027年~2030年ごろと見るのが現実的です。

Oxford PVは商用タンデムモジュールの出荷開始を公表しており、2024年にはユーティリティ向け案件への採用も発表しています。つまり、「実証段階だけ」ではなく、すでに商用の入口には入っています。

一方で、広く普及するためには、

  • 20年以上の耐久性の裏付け
  • 安定した量産
  • 価格競争力
    が必要です。Oxford PVのニュース欄でも、20年寿命を2028年までに目指す方向性が示されています。

そのため、整理すると次のように考えるのが妥当です。

  • 2024年~2026年:先行導入・実証・限定商用化の段階
  • 2027年~2030年:高付加価値案件を中心に実用化が進む可能性が高い段階
  • 2030年以降:耐久性とコストが整えば、本格普及の可能性

つまり、
「もう研究だけの技術ではないが、一般的な太陽光パネルとして広く当たり前に使われるのはもう少し先」
というのが、2026年3月時点でのかなり実務的な見方です。

7. これからの太陽光発電市場への影響

ダンデム型太陽光パネルが本格普及すれば、太陽光発電市場は大きく変わる可能性があります。

これまで以上に、
「どれだけ安いか」だけでなく、
「限られた面積でどれだけ発電できるか」

が重要になります。

特に日本では、住宅の屋根や工場の屋根など、設置面積に制約があるケースが多いため、ダンデム型との相性は良いと考えられます。
再エネ比率の向上や自家消費ニーズの拡大とも噛み合う技術です。

8. まとめ

ダンデム型太陽光パネルは、従来のシリコン太陽電池の限界を超える可能性を持つ次世代技術です。
高効率化によって、同じ面積でもより多く発電できる点が大きな魅力です。

一方で、耐久性・量産化・価格面にはまだ課題があり、
本格的に実用的な選択肢として広がるのは2027年~2030年ごろと見るのが現実的です。商用出荷自体はすでに始まっていますが、現時点ではまだ先行市場の段階です。

今後、住宅用・産業用ともに、太陽光発電の提案価値をさらに高める技術として、ダンデム型は要注目の存在といえるでしょう。

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